子どもの病気とその対応

発熱

子どもの平熱は37.0℃前後です。

37.5℃以上で微熱、38.0℃以上で発熱と考えられます。

観察

  • 元気か
  • 機嫌はいいか
  • 呼吸は普通か
  • 食欲はあるか
  • 皮膚の色はどうか
  • 意識ははっきりしているか
  • おしっこは出ているか

手当

  • 水分補給を十分に
  • 発汗や皮膚紅潮があるときは冷やす
  • 熱の上がりかけで寒がっているときは、暖める
  • 子どもが嫌がることを無理強いしない
  • 解熱剤は、元気がないようなら使ってください

日頃から、かかりつけ医に使い方を確かめておきましょう。

元気がよければ様子を見ても大丈夫です。

こんなときは受診を

  • 生後6か月以内
  • 起こしても、うとうとして、意識がはっきりしない
  • 半日以上もおしっこが出ていない

けいれん

子どものけいれんの特徴

熱性けいれん

38℃以上の発熱。左右同じ全身けいれん

泣き入りひきつけ

痛みや怒りなどで激しくないたときに脳が興奮して起こる。
呼吸が突然一時的に止まり、顔や唇が紫色になることがある。

てんかんによるけいれん発作

発熱のないときのけいれんが繰り返しある。

観察

  • 悪寒戦慄(ふるえ)ではないか
  • 意識はあるか
  • 呼びかけに反応するか
  • けいれん発作の継続時間を計る

手当

  • 2分から3分で治まるので慌てない
  • 体を揺さぶらない
  • ほほを叩かない
  • 静かに横向きに寝かせる
  • 呼吸しやすいように衣服をゆるめる
  • 口にものを入れない

記録しておく

  • 熱は何℃だったか
  • 何をしているときに起きたか
  • けいれんは何分間で続いたか
  • 手足は左右同じ動きだったか
  • けいれんの様子は(「ぴ~ん」「がくがく」)

おさまって意識がしっかりし元気が出てくれば様子を見てもいいです。

こんなときは急いで受診を

  • 10分以上続く
  • 意識が戻らない。
  • 元気がなく、ぐったりしている
  • 短時間に繰り返す
  • 全身ではなく、部分的なけいれん

腹痛

観察

  • 便秘ではないか
  • 下痢ではないか
  • 痛みの場所は
  • 痛みはいつもあるか
  • 痛みが時々おさまるか
  • 顔色はどうか
  • 元気であるか
  • 下腹部痛のときは、睾丸(こうがん)の観察を

手当

便秘のとき

  • トイレに行ってみる
  • 排便がなければ浣腸を

下痢のとき

  • おなかを休めて消化のよいものを食べさせる
  • 水分をしっかりとる(塩分糖分のあるイオン水)

こんなときは急いで受診を

  • 右下腹部に、ずっと続く痛みがあり、だんだん強くなっている
    急性虫垂炎(盲腸)かもしれません。
  • 下腹部痛があり、睾丸が紫っぽく腫れている
    精巣捻転症かもしれません。
  • 便に血液が混じっている

嘔吐・下痢

機嫌が良く、食欲もあり元気なら心配ありません。

観察

  • 便の様子はどうか
    回数、におい、性状(血便、水様便、粘血便、白色便)など
  • おしっこの回数は少なくないか
  • 発熱、顔色、元気さ、皮膚や口の渇きぐあい、発疹などはないか

手当

  • 吐いたものが気管に入らないように、体は横向きにする
  • 水分を少量ずつ様子を見ながら与える(牛乳は避ける、母乳はよい)
  • 水分補給を十分に行う
  • 吐いたもの、便の片づけには注意し、しっかり手洗いをする

こんなときは受診を

  • 泣いても涙が出ない
  • 目が落ちくぼんでいる
  • 皮膚、口、舌が乾燥している
  • 皮膚が冷たく、白っぽい
  • 呼吸が速く、眠りがち。機嫌が悪い
  • 1日に6回以上、大量の水様下痢
  • 便に血液が混じっている(血便)
  • 嘔吐が長引いている
  • 緑色の嘔吐がある

せき、喘鳴(ぜんめい)

せきは、気道の痰や、引っかかったもの出す防御作用のこともありますが、喘鳴(ぜんめい)の時は、受診が必要です。

せきや呼吸の様子をよく観察しましょう。

観察

  • 呼吸は 「ぜいぜい」「ひゅうひゅう」ではないか
  • 横になれているか
  • 呼吸数、息づかい、爪の色、顔色はどうか

手当

  • 体を起こして楽な姿勢に
  • 十分に水分の補給を
  • 室温の急激な変化を避け、乾燥に気をつける

こんなときは急いで受診を

  • 急に起きて息苦しそうな変な咳をする
  • 息を吸うとき、首の付け根がへこむ
  • 横になれずに体を起こしている
  • 息切れしてよく飲めない
  • 時々呼吸が止まり、爪の色や顔色が紫色

異物誤飲

異物の誤飲は、2歳以下が大半です。

17時から20時の子どもから目を離しやすい時間帯が要注意です。

タバコを食べた場合

タバコを食べた量を確認する。

  • 半分以下、2センチ以下なら放置可
  • それ以上、または不明な場合は病院へ連れて行く

誤飲しても吐かせたらいけないもの

次のものを誤飲した場合は、急いで受診してください。

  • 灯油、ベンジン、シンナーなどの揮発性の物
  • 漂白剤、強い酸、アルカリ

処置の不要な物

  • 体温計の水銀、石けん、シリカゲル、マッチ、シャボン液
  • クレヨン、インク、墨、化粧水、絵の具、線香

こんなときは急いで受診を

  • タバコの灰皿の汁を飲んだ
  • 大人の薬を飲んだ
  • ボタン電池やコインを飲んだ
  • 咳き込みが止まらない
  • 誤飲しても吐かせたらいけないものを誤飲した場合

気道異物

子どもは、何でも口に持っていきます。

のどに異物が詰まったら、急いで手当をしてください。

救急車を呼んでも問に合わない場合がありまうす。

詰まった異物を吐き出させる

  • 乳児は、うつぶせにし、あごをあげ、気道を開きやすくして、頭を下げ背中をたたく
  • 幼児は、抱きかかえ、頭を低くして背中をたたく

緊急時の電話相談

小児救急医療電話相談(#8000 シャープはっせん番)

お子さんの夜間の急な発熱、けいれんなど具合が悪くなった場合に、小児科医師、看護師等が電話で相談に応じます。

対応時間

  • 平日…午前7時から午後11時
  • 土、日、祝日、年末年始…午後6時から午後11時

電話番号

  • #8000(携帯電話およびプッシュ回線の固定電話から通話可能)
  • 086-272-9939

中毒110番(24時間365日対応)

財団法人日本中毒情報センターが、化学物質(タバコ、家庭用品など)、医薬品、動植物の毒などによって起こる急性中毒について、実際に事故が発生している場合に限り情報提供します。

対応時間

24時間365日対応

電話番号

  • 誤飲に関する相談…072-727-2499
  • タバコ専用(テープ)…072-726-9922

地域の医療情報コーナー

おかやま医療情報ネット

県内の当番医、条件別の医療情報が検索できます。

こどもの救急

社団法人日本小児科学会が監修した「こどもの救急」ホームページです。

生後1か月から6歳までのこどもを対象に、発熱、けいれん、頭痛などの気になる症状から受診の目安を確認できます。

また、夜間や休日などの診療時間外に受診するか否かの判断の目安を確認できます。

このページは、岡山県美作保健所と美作保健所管内愛育委員連合会が作成したパンフレット「子どもの病気とその対応(津山小児科医会、津山中央病院 梶俊策先生監修)」を参照しました。

救急外来は、診療時間内と同じ検査、処置ができないことがあります。

症状などに応じた適切な利用を心がけましょう。

関連リンク

このページに関するお問い合わせ先

保健福祉部 子ども政策課
〒707-0014 岡山県美作市北山390番地2
電話番号:0868-75-3911
ファックス:0868-72-7702
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