2010年3月に誕生した、湯郷温泉街にある高さ7.9m、幅4.3mの巨大なからくり時計。

岡山県に伝わる巨人伝説「さんぶ太郎」のモニュメントとして、地元の人々に親しまれています。

午前8時から午後9時の間、正時を迎えるごとに時計の上部が開き、巨大なさんぶ太郎が登場。

さんぶ太郎の右手は、お弁当の中から出てきた大きな石を箸でつまんでおり、左手は時計の屋根を押し上げ、大きな足を動かしているのが見える仕掛けになっています。

屋根を持ち上げた高さは8m90cmにもおよび、愛らしい表情をのぞかせると同時に物語を伝える寸劇の音声が流れてきます。

さらに、時計の中央部の小窓が開き、西国行脚にでた途中、1羽の傷付いた白鷺がその足を癒しているのを見て湯郷温泉を発見したと伝わる円仁法師や、美作にゆかりのある剣豪宮本武蔵も登場します。

伝説では、那岐山に腰掛けたさんぶ太郎が箸でつまんだ石を投げ捨てたところ、湯郷まで飛んで来たとされています。

この石は、2つの大きな岩が重なりあった「かさね岩」として現在も温泉街に残っており、均衡を保ち絶対に落ちないことから受験のご利益スポットとしても知られています。

時計の前には屋根付きベンチがあり、温泉街散策の休憩スポットとしても利用できます。