○美作市成年後見制度利用支援事業実施要綱

平成27年7月2日

告示第80号

美作市成年後見制度利用支援事業実施要綱(平成18年美作市告示第77号)の全部を改正する。

(目的)

第1条 この告示は、判断能力が十分でない認知症高齢者、知的障害者及び精神障害者(以下「認知症高齢者等」という。)に対して、権利擁護及び法的地位の安定を図るため、民法(明治29年法律第89号)に定める成年後見制度の利用に係る費用を助成することにより、認知症高齢者等の福祉の増進を図ることを目的とする。

(助成対象者)

第2条 この告示における事業の対象者は、本市に住所を有し、かつ、後見等の開始の審判により成年後見人、保佐人又は補助人(以下「成年後見人等」という。)を選任された認知症高齢者等のうち、次の各号のいずれかに該当する者とする。ただし、介護保険法(平成9年法律第123号)第13条の規定に基づく本市以外の市町村の住所地特例対象被保険者及び障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成17年法律第123号)第19条の規定に基づき、本市以外の市町村が介護給付費等の支給決定を行っている者を除く。

(1) 生活保護法(昭和25年法律第144号)第19条の規定に基づき本市が保護を決定し、実施している者

(2) 中国残留邦人等の円滑な帰国の促進並びに永住帰国した中国残留邦人等及び特定配偶者の自立の支援に関する法律(平成6年法律第30号)による支援給付を受けている者

(3) 次に掲げる世帯の区分に応じ、それぞれ当該各区分に定める基準を満たす者

 単身世帯 年間の収入見込額が120万円以下であり、かつ、現金、預貯金その他の資産の合計額が120万円以下であること。

 2人以上の世帯 年間の収入見込額が170万円以下であり、かつ、現金、預貯金、その他の資産の合計額が170万円以下であること。

(4) 前3号に掲げるもののほか、費用を負担することが困難であると市長が認める者

2 前項の規定にかかわらず、成年後見人等を選任された本市に住所を有しない認知症高齢者等で、前項第1号から第4号までに掲げる要件のいずれかに該当する者のうち、次の各号に掲げる者は、助成の対象とする。

(1) 介護保険法第13条の規定に基づく本市の住所地特例対象被保険者

(2) 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第19条の規定に基づき、本市が介護給付費等の支給決定を行っている者

(3) 前2号に掲げるもののほか、市長が必要と認める者

(費用の助成)

第3条 市長は、前条に規定する対象者の資産等の状況を調査して、費用の助成を行うものとする。

2 助成の対象となる費用は、次の各号に掲げるものとし、その額は、それぞれ当該各号に定めるとおりとする。ただし、次条の規定による申請の日から起算して前2年間に係る費用に限り、助成の対象とするものとする。

(1) 後見等の開始の審判の申立てに要する費用(収入印紙代、郵便切手代、診断書作成に係る費用、鑑定費用等申立てに直接必要な費用に限る。以下「審判申立費用」という。) 当該審判申立費用相当額

(2) 成年後見人等の報酬 家庭裁判所による報酬の付与の審判において決定した成年後見人等に対する報酬の額の範囲内で市長が定める額

3 前項各号の助成の上限額については、別表に定めるところによる。

4 前3項の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する場合は、助成の対象としない。

(1) 成年後見人等が民法第725条に規定する親族である場合

(2) 当該費用につき既に助成金が交付されている場合

(助成金の申請)

第4条 助成金の交付を受けようとする者は、美作市成年後見制度利用支援事業助成金交付申請書に、次に掲げる書類を添えて、市長に申請しなければならない。この場合において、成年後見人等は、対象者に代わり申請することができる。

(1) 後見等開始の審判書、後見人等に対する報酬付与の審判書等の写し

(2) 領収書の写し等必要経費の判明するもの

(3) 給与又は公的年金の源泉徴収票の写し等収入の判明するもの

(4) 家庭裁判所に提出した財産目録及び収支予定表の写し

(5) その他市長が必要と認める書類

2 前項の規定による助成金の申請は、家庭裁判所による後見等の開始の審判又は報酬付与の審判の決定があった日の翌日から起算して90日以内に行わなければならない。ただし、真にやむを得ない事情があると市長が認める場合は、この限りでない。

(交付の決定)

第5条 市長は、前条の規定による申請があったときは、その内容を審査して助成の適否を決定し、美作市成年後見制度利用支援事業助成金交付(不交付)決定通知書により通知するものとする。

(報告義務)

第6条 前条の規定により交付決定を受けた者(以下「助成決定者」という。)は、第4条の規定により申請した内容に変更があったときは、速やかに市長に報告しなければならない。

(助成の中止)

第7条 市長は、対象者の資産状況若しくは生活状況の変化又は死亡等により助成の理由が消滅したと認めるとき、又は著しく変化したときは、助成を中止し、又は助成の金額を増減することができる。

(交付決定の取消し)

第8条 市長は、助成決定者が次の各号のいずれかに該当するときは、交付決定の全部又は一部を取り消すことができる。

(1) 虚偽その他不正な手段により、交付決定を受けたとき。

(2) 第2条に掲げる要件に該当しないと認めるとき。

(3) 前2号に掲げるもののほか、交付決定の内容又はこれに付した条件の変更により必要が生じたとき。

(助成金の返還)

第9条 市長は、助成金の交付決定を取り消した場合において、当該取消しに係る部分に関し、既に助成金が交付されているときは、その返還を命ずるものとする。

(その他)

第10条 この告示に定めるもののほか、必要な事項は、市長が別に定める。

この告示は、公示の日から施行し、平成27年度分の助成金から適用する。

(令和3年3月25日告示第45号)

(施行期日)

1 この告示は、公示の日から施行する。

(経過措置)

2 この告示の施行の日前に申請がなされたものに係る助成については、なお従前の例による。

別表(第3条関係)

区分

上限額

審判申立費用

収入印紙代、郵便切手代、診断書作成に係る費用その他申立書の添付書類の取得費用

30,000円

鑑定費用

50,000円

成年後見人等の報酬

施設等に入所している者

月額18,000円

その他の者

月額28,000円

備考

1 審判申立費用にあっては、各項に掲げる費用につきそれぞれ当該各項に定める額を上限として助成するものとし、成年後見人等の報酬にあっては、当該月において該当するいずれかの項に定める額を上限として助成するものとする。

2 一の月において、施設等に入所している期間と入所していない期間とがある場合は、当該月における成年後見人等の報酬に係る助成の上限額については、「その他の者」に該当するものとしてこの表の規定を適用する。

美作市成年後見制度利用支援事業実施要綱

平成27年7月2日 告示第80号

(令和3年3月25日施行)