○美作市パブリック・コメント制度実施要綱

平成18年3月29日

訓令第32号

(目的)

第1条 この訓令は、美作市の基本的な政策等の事前公表と市民の意見提出手続きの制度(美作市パブリック・コメント制度)に関して必要な事項を定め、市民への説明責任を果たすとともに、市の政策決定の過程における公正の確保と透明性の向上を図り、もって市民との協働(パートナーシップ)による市政の推進に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この訓令において「美作市パブリック・コメント制度(以下、「パブリック・コメント制度」という。)」とは、市の基本的な政策等(以下、「政策等」という。)の策定に当たり、当該政策等の趣旨、目的、内容等の必要な事項を広く公表し、市民等からの意見、情報及び専門的知識(以下、「意見等」という。)の提出を受け、当該意見の概要及び当該意見に対する市の考え方等を明らかにするとともに、有益な意見等を考慮して市の政策意思決定を行う一連の手続きをいう。

2 この訓令において「実施機関」とは、市長、教育委員会、選挙管理委員会、監査委員、農業委員会、事業管理者及び消防長をいう。

3 この訓令において「市民等」とは、次に掲げるものをいう。

(1) 市内に住所を有する者

(2) 市内に事務所又は事業所を有する者

(3) 市内に存する事務所又は事業所に勤務する者

(4) 市内に存する学校に在学する者

(5) 前各号に掲げるもののほか、パブリック・コメント制度に係る事案に利害関係を有する者

(対象)

第3条 パブリック・コメント制度の対象となる政策等の策定は、次に掲げるものとする。

(1) 振興計画等市の基本的政策を定める計画、個別行政分野において広く市民生活に影響を与える施策の基本方針その他基本的な事項を定める計画の策定又は改廃

(2) 市民生活若しくは事業活動に直接かつ重大な影響を与える条例の制定又は改廃に係る案の策定

(3) その他制定又は改廃しようとする制度等の趣旨、市民生活への影響等を勘案して、パブリック・コメント制度を実施することが適当であると実施機関が認めたもの

2 実施機関は、前項の規定に関わらず、政策等が次の各号のいずれかに該当する場合は、パブリック・コメント制度を実施しないことができる。

(1) 迅速性又は緊急性を要するもの又は軽微なもの

(2) 政策等の立案に当たり、意見聴取の手続き等が法令等により定められているもの

(3) 政策等の立案に当たり、実施機関の裁量の余地が少ないと認められるもの

(政策等の案の公表等)

第4条 実施機関は、政策等の策定をしようとするときは、当該政策等の策定の意思決定前に相当の期間を設けて、政策等の案を公表しなければならない。

2 実施機関は、前項の規定により政策等の案を公表するときは、併せて次に掲げる資料を公表するものとする。ただし、美作市情報公開条例(平成17年美作市条例第10号)第9条に規定する非公開情報に該当するものは除く。

(1) 政策等の案を作成した趣旨、目的及び背景

(2) 政策等の案を立案する際に整理した実施機関の考え方及び論点

(3) 市民等が当該政策等の案を理解するために必要な関連資料

(公表方法)

第5条 前条の規定による公表は、次に掲げる方法により公表するものとする。

(1) 市のホームページへの掲載

(2) 市本庁舎内の情報公開コーナーでの閲覧

(3) その他実施機関が適当と認める方法

(意見等の提出期間)

第6条 実施機関は、政策等の案等の公表の日から14日以上の期間を設けて、意見等の提出を受けなければならない。この場合において、実施機関は、公表の際に、当該意見等の提出期限を明示するものとする。

2 前項の規定に関わらず、実施機関は、緊急その他やむを得ない理由があるときは、その理由を公表した上で、意見等の提出期間を14日未満とすることができる。

(意見等の提出方法)

第7条 意見等の提出の方法は、次に掲げるとおりとする。

(1) 実施機関が指定する場所への書面の提出

(2) 郵便

(3) ファクシミリ

(4) 電子メール

(5) その他実施機関が認める方法

2 意見等を提出しようとする市民等は、原則として住所及び氏名(法人その他団体にあっては、所在地、名称及び代表者氏名)を明らかにしなければならない。

(意思決定に当たっての意見等の考慮)

第8条 実施機関は、前2条の規定により提出された意見等を考慮して、政策等の策定の意思決定を行うものとする。

2 実施機関は、前項により政策等の策定の意思決定を行ったときは、次に掲げる事項を公表するものとする。ただし、美作市情報公開条例第9条に規定する非公開情報に該当するものは除く。

(1) 提出された意見等の概要

(2) 提出された意見に対する実施機関の考え方

(3) 政策等の案を修正したときはその修正内容

3 第5条の規定は、前項の規定による公表の方法について準用する。

(意思決定過程の特例)

第9条 実施機関は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第138条の4第3項の規定に基づき設置する附属機関及び実施機関が設置するこれに準ずる機関が、第5条から前条までの規定に準じた手続き(以下、「この要綱に準じた手続き」という。)を経て策定した報告、答申等に基づき政策等の策定を行うときは、パブリック・コメント制度を実施しないで政策等の策定の意思決定を行うことができる。

(構想又は検討段階でのパブリック・コメント等)

第10条 実施機関は、特に重要な政策等の策定に当たって広く市民等の意見等を反映させる必要があると認めるものについては、構想又は検討の段階で、この訓令に準じた手続きを行うよう努めるものとする。

2 実施機関は、市民を対象とした意識調査その他適切な方法で、行政活動に関する市民の意見を積極的に把握するよう努めるものとする。

(パブリック・コメント制度実施責任者)

第11条 実施機関は、パブリック・コメント制度の適正な実施を確保するため、パブリック・コメント制度実施責任者を置くものとする。

(一覧表の作成等)

第12条 市長は、パブリック・コメント制度を実施している案件の一覧を作成し、市のホームページへの掲載及び市本庁舎内の情報公開コーナーでの閲覧の方法等により常時市民等に情報提供するものとする。

2 前項の案件の一覧には、案件名、政策等の案等の公表日、意見等の提出期間及び問合せ先を記載するものとする。

(その他)

第13条 この訓令に定めるもののほか、パブリック・コメント制度の実施に関し必要な事項は、実施機関が別に定める。

(施行期日)

1 この訓令は、平成18年4月1日から実施する。

(経過措置)

2 この訓令の施行の際、現に立案の過程にある計画等で、市民等の意見等を反映させる機会を確保する手続きを経たものについては、この訓令の規定は適用しない。

(平成25年4月1日訓令第5号)

この訓令は、平成25年4月1日から施行する。

美作市パブリック・コメント制度実施要綱

平成18年3月29日 訓令第32号

(平成25年4月1日施行)